未来の希望を照らす

 毎年、2月11日前後の日曜日に、京都北花山大峰の阿含宗本山境内地で「阿含の星まつり」が執り行われています。

 今年は、2月11日(日)に行われます。

 「星まつり」とは、人間の運命をつかさどる二つの「星」を供養して、悪い運命の流れを好転させ、良い運命の勢いを強くする、密教の秘法です。

 旧暦の新年は、節分の翌日、立春とされ、そこから新たな運命の「星」の巡りがはじまります。節分・立春は、年が改まり、運の勢いが変わる節目とされています。

 この運の勢いが変わる節目に、自分の運命の「星」を供養して、災い、不運の流れを好転させ、幸運を招く祈りを捧げます。また、そうなるように日々、自分の霊性を進歩向上させるように誓う場でもあります。

 人生の営みは、運の勢いと視ることができます。その運の勢いは、「運気」と「運期」で分析します。

 「運気」は、その人の持っている運の気配、器量などにあたります。性格、気質、体質、知能、才能などです。

 「運期」は、その期間にめぐってくる運の波、時の勢い、時代の流れなどにあたります。およそ「運期」は、大雑把に、平運期、順運期、盛運期、衰運期、凶運期と循環します。そこで、人が事をなす最も理想的なパターンは、平運期によく計画して、順運期に着手し、盛運期に、ある程度の成功をおさめて基礎をかため、衰運期に入ったら拡張をやめ、凶運期には退いてかたく守ることだとされています。そして、順運期に、また、入ったら積極的に拡張をはじめます。これをくり返し実行していったら、必ず大吉運となって成功し、世を明るくすることができるでしょう。

 「星まつり」では、「運気」にあたる運命の星を「本命星(ほんみょうじょう)」とし、毎年、運勢の節目になる節分・立春にめぐってくる「運期」の星を「当年属星(とうねんぞくしょう)」として供養し、当年の幸運を祈ります。

 「阿含の星まつり」は、さらに仏陀釈尊のご聖骨「真正仏舎利尊」を本尊とし、北伝仏教、東伝仏教、南伝仏教の法統と、古代神法も、一身にまとわれた霊力・法力無比の阿含宗開祖の真身舎利をお祀りします。そして、ブータン仏教伝来の大曼荼羅(トンドル)もお祀りして、北伝、東伝、南伝の全仏教のお力と古代神法を合わせた神仏両界の秘法で大護摩をお焚き上げします。

 空高く立ち昇る祈りの炎は、とても壮観で、迫力があります。ジッーと見つめて、神仏との対話を深めていくならば、霊性を開く引き金になるはずです。

 仏陀智慧の炎で、煩悩を焼き尽くします。

 仏智の炎は、未来の希望を照らし、輝ける未来を切り開くエネルギーがあります。

阿含の星札