仏教
テレビドラマ『正直不動産』の第1話のラストシーンにこんなセリフのやりとりがあります。 和菓子職人の石田役(山崎努) 「そういえば、儲からないのに、なんで五十年も菓子、つくってるのか聞いたな。」 永瀬財地役(山下智久) 「・・・はい。」 石田 「大…
「阿含の星まつり」会場に参道から結界へ抜けるトンネルがあります。参道から向かうトンネルの入口を『現在賢劫門(げんざいけんごうもん)』、結界へ抜ける出口を『未来星宿門(みらいせいしゅくもん)』と阿含宗開祖は名づけられました。 その名前の由来に…
以前、「阿含の星まつり」に参拝された菅沼晃元東洋大学学長は、次のように語りました。 「奇蹟とは特別なことが起きることではない。人間は一人では何もできない。だから心を一つにすることが大きな意味を持つ。人間の最も純粋な行為である祈りにより、個と…
毎年、2月11日前後の日曜日に、京都北花山大峰の阿含宗本山境内地で「阿含の星まつり」が執り行われています。 今年は、2月11日(日)に行われます。 「星まつり」とは、人間の運命をつかさどる二つの「星」を供養して、悪い運命の流れを好転させ、良い運命…
今日は、2023年の最後の夜です。 阿含宗総本山の凖胝尊の鐘楼堂で、除夜の鐘を打ち、凖胝尊の音色で百八煩悩を除去して、清浄な新春を迎えたいと思います。 皆さまの除災招福を祈ります。
〝仏法にかなった方法で財利を得たならば、悪業の報いを負わなく、心は安穏になり、心に喜びが生じ、自他ともに利益を得る。このように在家の仏教徒は施しによって福を増すことが多い。〟 《如法に財利を得、負はずして安穏を得、施与して歓喜を得、二俱に皆…
ライザップの瀬戸社長は、初詣を毎年、同じ神社に欠かさずお参りして、神頼みはせず、こういう未来をつくりたいから、今年はこういう行動をしますので、神さま、私が嘘つきになるかどうか見ていてくださいと、神さまに誓うのだそうです。 神様と約束した行動…
昨夜、自宅の祭壇で勤行をしていると、向かって左のローソクの火が消えました。他の三つのローソクの火は、煌々と灯っています。 何かのメッセージでしょうか。 ただ単に、ローソクの芯が短くなって、溶けだした蝋の中に芯がうずもれて消えたただけの現象だ…
今朝、5時前に、ふと目が覚めましたが、睡眠時間をもっと取らなければいけない、という観念に囚われ、二度寝し、こうしてブログを投稿しています。特に日常生活に支障をきたしているわけではありませんが、どこか後ろめたい気持ちがあります。 朝5時に起き…
仏陀釈尊の成仏法・七科三十七道品に基いた、セミ(凖)・ニルヴァーナのカリキュラムがあります。ニルヴァーナに到達する前段階の状態で、人間の持つ理想的な心身を獲得していくものです。 【ステップ1】リカバリーの基礎訓練 「努力できない人がいる。本…
経済学者の成田悠輔さんが『大切にしている10のこと』の中で、「ボーッと火を眺めて頭と心のスイッチを切る」ということを打ち明けています。 週刊文春は嫌いでも、月刊文藝春秋は嫌いにならないでください pic.twitter.com/vyoejT8CcV — 成田 悠輔 (@nari…
『文藝春秋』2024年1月号の特集記事「私が大切にしている10のこと」を読んで、興味を引いたところがあります。 山根基世アナウンサーの言葉です。 ナレーションは全身でする アナウンサーは体が資本です。ナレーション、朗読は全身運動です。 「映像…
現在の自分の心や生活の仕方を変えれば、未来の自分のあり方も自ずと変わっていく。 この世にあるすべてのものは「空」で、これといって決定づけられた本体を持たないのです。その時の条件(縁)によって、どのようにも変化します。したがって、私たちの苦し…
京都東山連峰のほぼ中央に『花山』と呼ばれる山がそびえたっています。そこに阿含宗総本山が建立されています。 私は、何度か、お山まで電動自転車のサイクリングをしたことがありますが、いつも写真の祠のあたりで、ちょうどバッテリーが切れます。毎回、必…
中村元博士編集の図説仏教語大辞典をめくっておりましたら、たまたま偶然、721頁に「六波羅蜜と三十七菩提分法の対照」図が目に入りました。どういう根拠で、こういう図が成り立つのか、説明はありませんでしたが、私にとっては非常に興味深い図でしたので、…
本日、阿含宗の能登大柴燈護摩供を道場のネット中継でお参りいたしました。 修法地の須須神社は、珠洲市観光サイトによりますと、日本海側一帯の守護神の神社とのことで、日本海鎮護、アジア安穏を祈る場所としては、とてもふさわしいところでした。 神社か…
〝法蔵菩薩〟 『大無量寿経』に登場する釈尊は、阿弥陀如来について、およそ次のように説法しています。 「はるか昔、世自在王仏という仏がおられた。一人の国王が、仏の説法を聞き、国を捨て、王位を棄てて、世自在王仏の弟子となった。名を法蔵(ほうぞう…
瞑想は心の使い方を学ぶ修行とされています。瞑想の心の使い方には、集中して思念を留める「止」(シャマタ)と洞察して分析する「観」(ビバシャナ)の二種類があります。 如意輪観音様の前で祈りと瞑想を続けていますが、集中力の強化が非常に重要だと痛切…
人を説得するには、言葉は必要か、ということを考えたいと思います。 良寛さんのところへ、実家から手紙が届いた。良寛さんの甥にあたる青年が、近ごろ遊びをおぼえて、親の意見もきかず、ほとほと手にあまるので、良寛さまからきついご意見をしていただきた…
10月15日の阿含宗開祖涅槃会に向けて、謹しみ敬い、ご教示を書き写し奉ります。 君が、超人—超能力者を目指そうというのであれば、私は語ろう。 いみじくも、ツァラトゥストラが語ったごとく、超人とはおのれを超えてゆくものである。他を超えてゆくのであれ…
かつて、阿含宗開祖桐山靖雄管長が短波放送で講義したときの内容です。 瞑想の心構え 瞑想の修行に当たって、最も大切な心構えについて述べてみましょう。 一口に言うと、「瞑想の妨げになるようなことは避け、修行の助けになるようなことをする」ことが大切…
般若心経の説く眼目は「智慧の行」だと理解しております。 「空」の教えを「欲望に執着するな。とらわれるな。」というだけですと、片手落ちで、やはり執着しなければ、何事も成就できないのではないでしょうか。 達磨大師のような「面壁九年」の坐禅に至っ…
もう23年前のテレビドラマになりますが、中園みほ脚本の『やまとなでしこ』の中で、こんなシーンがあります。 主人公の桜子(松嶋菜々子)が、東十条(東幹久)との挙式の途中、『とんずら』して欧介(堤真一)の前に現れ、告白する••• 桜子「お金には変えら…
如意輪観音さまへの願掛けは、順調に九日目を迎えました。 願掛けは、壇上の仏画に描かれた如意輪観音さまと、自分の心の中でイメージした如意輪観音さま、そして、「仏界」という異次元の高い世界におられる如意輪観音さま、この三つをひとつにして拝むとい…
自分が救われたいために、大いなるものにすがって、人の力になりたいです。 私は全くの無力です。 如意輪観音さまの六本の救いの手にすがります。 右の第一の手は、思惟の姿で、地獄界の衆生を救う手とされます。地獄に陥った衆生を救済するのは非常に難しく…
今日から如意輪観音さまに21日間の願掛けをします。 願掛けするにあたって、自己中心の祈願をするのではなく、人のために祈るように心掛けます。 別に誰かからやれ、と言われたわけではなく、自分で勝手に思い立ってはじめます。ただ、普通に仕事を勤務し…
お盆と終戦記念日が近づいてまいりました。 一見、何の関係もないように考えておりましたが、お盆の由来を知りますと、共通する心のあり方に思い当たります。 お盆の由来は、目連尊者のお話が有名です。 目連尊者は、お釈迦さまの十大弟子のおひとりで、神通…
引き続き、前回の記事のつづきです。 善行をしていた者は、死後、善いところ、天界に再生するはずなのに、誰も戻って報告する者がいないから、天界はない、来世はない、と主張するパーヤーシ王に対して、仏弟子クマーラ・カッサパは、例え話で応えます。 「…
前回のつづきを続けたいと思います。 霊魂も来世も信じないパーヤーシ王は、その論拠として、沙門の言うとおりだったら、地獄に再生するはずの人間から、死後、誰も地獄について報告をしてきた者はいないということを挙げました。 それに対して仏弟子の沙門…
霊魂も来世も信じないパーヤーシ王に対して仏弟子のクマーラ・カッサパがいろいろな譬え話をする対話が阿含経に記録されています。おおよそ次のようなお話です。あらかた、私の独断的解釈で手を加えております。 仏弟子の尊者クマーラ・カッサパは、五百人の…